村上春樹
(ムラカミ ハルキ)
略歴
1949年、神戸生まれ。早大一文演劇科卒。小説家、翻訳家、エッセイスト。大学では映画を専攻。卒業後、千駄ヶ谷にジャズ喫茶を開き、サラリーマンになることなしに生計手段を確保する。1978年、『風の歌を聴け』で群像新人賞。
作家専業に転じ、『羊をめぐる冒険』で野間文芸新人賞受賞。ビートルズの曲と敬愛するフイッツジェラルドの『夜はやさし』から着想をえて書きあげた『ノルウェイの森』は一千万部をこえる記録的なベストセラーとなる。この前後からマスコミに追いまわされるわずらわしさをさけ、海外での生活が多くなる。
初期の作品はカート・ヴォネガットやリチャード・ブローティガンを髣髴とさせるものがあったが、デビュー作の第一稿は英語で書いたといわれているように、アメリカ文学の造詣が深く、レイモンド・カーヴァーの全集を翻訳したほか、フイッツジェラルドやジョン・アーヴィングの紹介にも力をつくす。
作品
- 『風の歌を聴け』 1979年 講談社文庫
- 「群像」新人賞を受賞したデビュー作。
- 『1973年のピンボール』 1980年 講談社文庫
- 思い出のピンボールマシンをさがす旅が過去をさぐる旅になる。
- 『羊をめぐる冒険』 1982年 講談社文庫
- 『風の歌を聴け』にはじまる鼠三部作のしめくくりで、鼠の行方をさがす主人公の冒険に、戦後史の闇がからんでくる。村上の初期を代表する傑作。野間文芸新人賞受賞。
- 『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』 1985年 新潮文庫
- 谷崎潤一郎賞受賞作だが、あまり評価できない。
- 『ノルウェイの森』 1987年 講談社文庫
- 純文学にあるまじき驚異的な売れ方をしたために、業界では頭から無視されているが、『羊をめぐる冒険』とともに村上の最高傑作だと思う。「恋愛小説」をうたってはいるが、実はわかるやつにはわかるという突きはなした書き方で人間の影の部分に測深鉛をおろしている。この作品は後世に残る。
- 『ネジ巻き鳥クロニクル』 1994-1995年 新潮社
- 失踪した妻をさがす主人公の冒険に、日本近代史の闇がからむ。
- 『7b.htm#R97012">アンダーグラウンド』 1997年
- 『9b.htm#R99022">約束された場所で』 1998年
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