安部公房短信    1999

加藤弘一
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武満徹の映画音楽祭

 渋谷区初台のオペラシティーで、武満徹の映画音楽祭が行なわれ、武満が音楽を担当した映画がまとめて上映される。武満は安部作品の映画音楽も多く手がけたが、2月19日午後4時から安部公房脚本、勅使河原宏監督の『おとし穴』が、午後7時からは同じく『砂の女』が上映される。入場料は、勅使河原監督と主演の岸田今日子のトークがのある『砂の女』が1200円。『おとし穴』が900円である。(Feb13)

NHK教育TVで『幽霊はここにいる』

 新国立劇場中劇場で、昨年5月に上演された『幽霊はここにいる』が、2月14日午後9時30分から11時45分まで、NHK教育テレビで放映される。演出串田和美、衣装ワダエミ、音楽朝比奈尚行。出演は上杉祥三、串田和美、馬渕英里何、小川真由美、小日向文世ほか。

 戦後演劇史の中で、安部ともっとも近い位置にいる串田の演出は、『幽霊はここにいる』をみごとに現在に甦えらせた。見るべし!。(Feb13)

教育TVで「訪問インタビュー」再放送

 3月17日水曜日午後10時から10時45分まで、NHK教育TVで、「訪問インタビュー」の再放送がある。(Mar07)

『安部公房全集』の装丁が「国際ADCエキシビジョン」で優秀賞

 近藤一弥氏による『安部公房全集』の装丁が、ニューヨーク・アート・ディレクターズ・クラブ(ADC N.Y.)が主催する「国際ADCエキシビジョン」で、優秀賞に選ばれた。

 「国際ADCエキシビジョン」賞は、写真部門などでは日本人が何人か受賞しているが、ブックデザインで受賞したのははじめだろう。あの斬新で格調高い装丁なら当然ともいえるが、日本語の本というハンデを考えると大変な快挙である。(Mar07)

『父の肖像』に安部ねりさんが寄稿

 作家の子女が父について書いた文章を集めた『父の肖像』という本が鎌倉書房から出版された。安部ねりさんも寄稿され、安部公房について語っている。(Dec31)

Copyright 1999 Kato Koiti
This page was created on Feb13 1999; Updated on Dec31 1999.
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